
真面目過ぎると言われる日本人の多くは、コミュニケーションや人間関係に悩んだことが一度はあるはずです。
かの偉大な心理学者のアドラーもこのような名言を残しています。
“全ての悩みは対人関係の悩みである”

壁を作っているつもりはないのに…
仲良くなりたいだけなのに…

この答えはとしては、コミュニケーションの本質を理解し、自分のコミュニケーション能力を鍛える他にありません。

断言しますが、コミュニケーション能力は誰でも鍛えることができます。
あなたがコミュニケーション能力が低い事に悩んでいるとしたら、それはコミュニケーションの本質と鍛える術を知らないだけなのです。
本記事を読んで、コミュ力を鍛える方法を実践して、あなたが”自由で生きやすい人生”を手に入れる事が出来たら幸いです。
著者紹介~about me~

目次
そもそもコミュニケーションってなに?
あなたもコミュニケーションという言葉を一度は使ったことがあると思いますが、コミュニケーションとは具体的に何を示しているのでしょうか。
和訳すれば意思疎通や伝達という言葉が出てきますが、抽象的すぎてよく分かりませんよね。

コミュニケーションの種類
・言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)
・非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)

言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)とは?
言語情報の交換で相手の感情や思考を読み取り、信頼関係を築いていくコミュニケーションです。
具体例を出すと、挨拶や会話です。
ある日の同僚との会話







僕側の視点では、会話を通して同僚が彼女と喧嘩している事が分かりました。
同僚側の視点では、今の悩みを打ち明ける事ができて、彼女への埋め合わせ案を具体的に決めることができました。
言葉を通してお互いの情報を交換することが、言語コミュニケーションの目的です。
非言語コミュニケーション(ノンバーバーバルコミュニケーション)とは?
言語を以外を用いるコミュニケーションです。
具体例を出すと、表情や目線、声のトーンです。
例えばあなたの職場にも休憩中に携帯をずっと触っていて、目線が合わない人がいますよね。
これは「話しかけないで」という非言語コミュニケーションです。
反対に、目線があなたと合って、表情が柔かな人がいたら、何か話しかけてみようかなと思いませんか?
これは「あなたと話したい」という非言語コミュニケーションです。
このように、非言語コミュニケーションとは言葉を介さずに、自分を伝え、相手を察するコミュニケーションと言えるでしょう。

良い人間関係を築きたい場合は会話の中身や、話し方だけではなく、笑顔や、目線・声のトーンも意識していく必要があります。
実際にあなたの身近にいるコミュニケーション能力が高い人を観察して欲しいのですが、その方はどちらのコミュニケーションも同じぐらい優れているはずです。


では具体的にコミュニケーション能力が低い人と高い人の特徴を比較してみましょう。
コミュニケーション能力が低い人の特徴

コミュ力が低い人の特徴
・人の話を聞かない
・表情が硬い
・相手の感情を察する事ができない
・過去にトラウマとなった出来事がある
・自己防衛本能が強い

人の話を聞かない
コミュ力が低い人ほど、人の話を聞いておらず、その自覚もない人が多いです。
コミュ力が低い人は相手が話している時に、話を最後まで聞かず、言葉尻だけを追って、勝手な思い込みで答えます。

表情が硬い
表情が硬い人は何を考えているのか全く予想ができないので、話しかけにくいです。
例えば、飲み会でも無表情の人に話しかけようとは思わないですよね。

相手の気持ちを察する事ができない
コミュニケーション能力が低い人は、相手の言葉以外の意思表示(非言語コミュニケーション)を拾う事ができません。
なので相手の感情に配慮した適切な言葉選びや振る舞いができません。

過去にトラウマとなった出来事がある
過去の対人関係においてトラウマになっている出来事を経験していると、自分の殻に閉じこもってしまうケースがあります。
この殻は自覚がない事が多く、自分では壁を作っているつもりがないのに、他人から壁を作っていると言われてしまう事があります。

自己防衛本能が強い
自己防衛本能が強いと、傷付くのが怖いばかりに、相手の言葉を素直に受け止めることが出来ません。
例えば、相手が話しているのに「もう良いです」や「すいません」と、相手の言葉を遮ってしまう人は、素直に相手の言葉を受け入れることが出来ない人だと言えるでしょう。
コミュ力が低い人には以上のような特徴がありますが、「自分に当てはまる」と感じる人は多いと思います。

コミュ力が低い人は、どれだけ誠実で熱い想いを持っていても、周りにそれが伝わらないので、評価されません。
また、相手が何を考えて、何を望んでいるのかを察することが出来ないので、相手のために何かをしても、的外れな事をしてしまいます。
以上の事からたとえ、仕事で成果を上げていても、周りの人間からすると、”扱い難い人”となっているので、正当な評価をもらえない事が多いです。

だからこそ、この記事でコミュニケーションを学んで正当な評価を得ましょう。
コミュニケーション能力が高い人の特徴

コミュ力が高い人の特徴
・人の話を最後までしっかりと聞いている
・表情が柔らかい
・相手の感情を察する事ができ、適切な言葉を選べる
・過去のトラウマを乗り越えている
・適切な自己開示ができる

人の話を最後までしっかりと聞いている
コミュ力が高い人ほど、人の話を最後まで聞いてから、自分の考えを伝えるので会話が円滑に進みます。
コミュ力の高い人は相手の話に集中しているので、重要なキーワードを聞き逃しません。

表情が柔らかい
コミュ力が高い人は表情が柔らかいので話しかけられやすいです。
視線が合いやすく、表情がにこやかなので「話しかけたら答えてくれそう」感を出すのが上手です。

相手の感情を察する事ができ、適切な言葉を選べる
相手の表情や声のトーンなどの非言語コミュニケーションから、相手の感情を察するのが得意です。
従って、その時のその人にあった適切な言葉選びをすることが出来ます。

過去のトラウマを乗り越えている
コミュ力が高い人ほど、過去に傷付いたトラウマがあった人が多いです。
そしてトラウマを乗り越えて、学びを得ているので、他人の気持ちに寄り添う事ができます。
トラウマを乗り越えるとは、トラウマを自分なりに咀嚼して、ポジティブな理由付けをしているということです。
例えば、「先輩から引き継いだお客様から、担当変更を要求された」と言う一つの出来事があったとします。

- 自分のこれまでの対応に何か問題があった。しかし、原因を特定して改善すれば、自分はもっと成長できる。
- 先輩にはあって、自分にはないものに気付く機会を得ることができた。
- 単なる相性の問題だ。次は先輩よりも信頼されるように、他のお客様と信頼関係を築いていこう。
トラウマは時間の経過ではなく、"理由付け"で必ず克服出来ます。
適切な自己開示ができる
自己開示がなければ、相手も心を開いてくれませんし、自己開示の内容が重過ぎても、相手は引いてしまいます。
コミュ力が高い人は自己開示が適切なので、初対面の人とでも、すぐに打ち解けることが出来ます。


コミュ力の高い人の自己開示は自分の趣味や、好きな物・人、将来の夢など、ポジティブなことが多いです。
重すぎる自己開示は、敬遠されてしまうので注意しましょう。

コミュ力が高い人は、意思疎通の不一致による齟齬が少ないので、ミスも少ないですし、秘めてる想いがそれほど強くなくても、周りに十分伝わるので、評価されやすいです。
また、相手が何を考えて、何を望んでいるのかを察し、適切な対応が出来るので、信頼されています。
以上の事からたとえ、仕事で大きな成果を上げていなくても、周りの人間からすると、”信頼できる人”なので、人望があり、何かと得をする事が多いです。
信頼される人は自分が困った時に、助けを求めなくても、周りが手を差し伸べてくれるし、周りが困っている時は察する事ができるので、適切な動きが出来るのです。

コミュニケーション能力で人生はどう変わる?
コミュニケーション能力(以下コミュ力)が低い人と高い人ではどれぐらい人生が変わるのか、仕事と恋愛のという軸で比較してみます。
コミュ力が低い人の人生
仕事
・成果を上げても評価されない
・困っている時に助けてもらえない
・居場所がなくなっていく
恋愛
・異性にモテない
・関係が発展しない
・交際相手との喧嘩が絶えない
コミュ力が高い人の人生
仕事
・成果を上げていなくても評価される
・困っていたら皆が助けてくれる
・皆から必要とされる存在になる
恋愛
・異性からモテる
・交際相手と早期に良好な関係を築くことができる
・無駄な喧嘩がなくなる


人生の難易度は容姿や学歴や家柄ではなく、コミュニケーション能力に左右されます。
コミュニケーションの本質は”他人に等身大の自分を見せる勇気”であると共に、”自分と他人の違いを受け入れる器の大きさ”です。
そしてコミュニケーション能力とは、”自分を伝える力”と”相手を察する力”なのです。
コミュニケーション能力を鍛える5つの方法
人生の難易度を左右するコミュ力ですが、どうしたら鍛えて向上させる事ができるのでしょうか。

この方法は再現性が非常に高く、僕が人材営業をしていた時にお会いした求職者の方々のコミュ力を劇的に向上させた実績があります。
コミュニケーション能力を鍛える5つの方法
- 他人の話を傾聴する
- 自分の弱みを見せる
- 言葉以外の情報を拾う
- 上手く話そうとしない
- 苦手な人と無理に仲良くなろうとしない

1. 他人の話を傾聴する
あなたは他人の話に集中できていますか?
私達は相手の話を最後まで聞かなくても、内容を予想することが出来ます。
しかし、これがコミュ力を下げてしまう大きな要因です。

こうならないために、相手が話している時は、相手の話を集中して聞いて下さい。
そうすると、相手の話の中で重要なキーワードを拾う事ができます。
相手が話し終わった時に、そのキーワードを絡めて、ゆっくりと慌てずに、自分の考えを伝えれば良いのです。


耳を傾けて相手の話を聞くことを”傾聴”と言います。
意識すれば今日からでも実践できるはずです。
2. 自分の弱みを見せる
人間は誰しもが、自分をよく見せようと、背伸びをしてしまう傾向があります。
その結果自分の苦手なことや、弱みを隠してしまうのです。

弱みの具体例
- 整理整頓が苦手
- 細かい作業が苦手
- オシャレが苦手
- 車の運転が苦手...etc
なんとなく、これらのような苦手なことや弱みを開示されると”親近感”が湧きませんか?
この親近感こそが人を惹きつけるのです。

週刊少年ジャンプの主人公も、弱点がない無敵な主人公が活躍する漫画はあまりないですよね。
弱点が多い主人公ほど読者に愛されやすいので、主人公が段階的に成長していく漫画が売れています。
"弱点はひっくり返せば強みになる"とはよく言ったもので、あなたの弱点はあなたの魅力的な一面なのです。
この人と仲良くなりたいと思った時は、自分の強みや得意なことばかりではなくて、弱みを開示していきましょう。
3. 言葉以外の情報を拾う
冒頭で解説したように、非言語コミュニケーションも、言語コミュニケーションと同じぐらい重要です。
しかし、非言語コミニケーションを上手く利用できている人は多くありません。

非言語コミュニケーション能力を鍛えるには、言葉を介さないコミュニケーションを日常的に鍛える事が有効です。
例えばあなたの職場の上司について、表情、声のトーン、話すスピードなどを分析して、「今日機嫌が良いのか・悪いのか」当ててみましょう。
一般的に機嫌が悪い人の特徴
- 普段より声のトーンが低い
- 普段より表情が硬い(ムスッとしている)
- 普段より対応が雑である
- 普段より話すスピードが早い
基本的に機嫌が悪い人は、他人とあまり関わりたくないと思っているので、このような特徴が出てきます。
上司の機嫌が悪いか良いかを確かめるには、他の人にこう聞いてみて下さい⬇️


こんな感じで誰かの同意を得られたら、あなたは言葉以外の情報を拾えたという事です。
これを様々な人で試していくと非言語な情報を自然に読み取れるようになります。
すると、あらゆるシーンで、自分が話そうとしている事柄が、今話すべき内容なのか・今話すべきタイミングなのかが、瞬時に分かるようになります。
つまり、非言語コミュニケーション能力が鍛えられると、適切に空気を読める人間に成長できるのです。
空気を読むというのは、その場の流れに同調し、全てを迎合するという意味ではなく、適切な時に、適切な話をする事なのです。

4. 上手く話そうとしない

話を盛り上げようとして、よく分からないこと言ってしまったり、思ってもない事を言って誤解されてしまったりで、上手く話そうとする人は基本的に損をします。

会話のオチや起承転結は考えなくても良いです。
あなたはただ、相手の話を傾聴し、相手の関心がある話題を広げれば良いです。
例えば、相手が「鬼滅の刃」を好きだとしましょう。
会話はこんな感じに展開して下さい。
会話の展開例










どうでしょう?僕は「鬼滅の刃」という相手が好きなトピックを広げているだけです。
自分の鬼滅の刃の知識がゼロだったとしても、相手が会話の主役となっているので、会話が発展していますよね。

だから上手く話そうとするのは、対人コミュニケーションにおいてはただ自己満足なんです。
そうではなく、相手の好きな事を相手に話してもらうのです。
あなたには必要なものは、相手の好きな事に対する知識でもなければ、話にオチをつけるセンスでもありません。
相手の好きな事に関心を持つ。これだけです。
コミュニケーション能力の高い人は話が面白いわけではなく、相手の好きな事に関心を持ち、相手を会話の主役にしているから、好かれるのです。
5. 苦手な人と仲良くなるのを諦める
コミュニケーション能力が高い人は周りの人間全員と仲が良いと思っていませんか?
実はそんな事はありません。
コミュニケーション能力の高い人は、自分と合う人と合わない人とで、距離感を分けています。

人によって距離感を調整し、適切な距離を保っているから、人間関係が円滑なのです。
合わない人に無理やり合わせて、仲良いフリをするのは自分も疲れますし、あなたが無理をしているのは相手にも伝わっています。
無理に仲良くしようとして、かえって関係が悪くなってしまう事もしばしばあります…
だから、苦手な人と仲良くするのは諦めて、その人にあった距離感を掴んでいきましょう。
以上がコミュニケーション能力を鍛える5つの方法でした。

実践すればあなたのコミュ力は必ず上がり、周りの対応も変わるでしょう。
今よりも劇的に生きやすい環境を手に入れる事ができます。
だだ、コミュニケーション能力がどれだけ向上しても、全ての人間関係の悩みが解消されるわけではありません。
様々な人との出会いの中で、ぶつかりながら、あなたは成長し続けないといけません。
コミュニケーションに悩み、この記事を最後まで読めるあなたは、自分の事を客観視して、現状を変える努力ができる人です。
あなたはどんな対人関係の悩みも、必ず乗り越えていける人です。
今日あなたにお伝えしたノウハウがあなたが”自分らしく生きる”ための糧となってくれたら幸いです。

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ここまで記事を読んで頂きありがとうございました。
引き続きあなたに有益な情報を発信していきます。
Mitsu